DTPの勉強会(東京)第25回 参加してきました

DTPの勉強会(東京) 第25回、参加して参りました。
【DTPの勉強会 第25回】ショートセッションについて
【DTPの勉強会 第25回】メインセッション「印刷できるPDFの作りかた・実践編」サブセッション「ショートセッション・2017」 – togetter
– これまで開催された勉強会の動画・スライド・サンプルデータは公式サイトで購入可能です。

今回は私もショートセッションで登壇させていただき、「製作環境まわり」がテーマということでしたので、バイナリエディタについて語らせて頂きました。

さて、各セッションの感想を……。

半径2m以内の制作環境

木枝さんの「制作環境まわり」についてのショートセッションで、測定道具から常備している書籍、Webサイトの紹介まで、10分に凝縮して一気に説明していただきました。木枝さんの仕事ぶりが伝わってくるような、まさに『制作環境』というにふさわしいラインナップで、圧巻でした。

  • 測ること
    • アナログツールは、文字の測定具が多い
    • デジタルノギス、カッコイイ!!
    • 大型クリップやナンバリングマシーン、カウンターなど、数量に対応する装備品も大変にシブい。格好良すぎる。
  • 参考書籍が古びない!
    • ルール、考え方は、連綿と引き継がれている
    • 歴史、流れを俯瞰する資料なればこそ
  • 突き詰められている
    • 必要欠くべからざる最小限の道具たち
    • この分野ならこの1冊という最高の選択

すごく洗練されているので、かえって、聞いていてよくわからずポカーンとした人が居たかもしれません。尾花さんが、木枝さんの普段の仕事について質問を通じて補足してくださいましたが、それでも、Adobe製品に囲まれてやっている仕事との違いもあり、具体的な仕事風景が果たして想像できただろうか……と。かくいう私もTeXを中心とした組版の世界は近くて遠く、わからないことだらけです。着手するところから仕上げるところまで、どんな風に仕事されているのか、現場をみてみたいという思いがより強くなりました。

この半径2m以内の制作環境の話、たとえばウチの会社のデザイン室も、セロテープのカッター台が直線の刃物になっていたり(製版用テープはギザギザに切らない)、ボールペンでも定規でもカッターナイフでも人に触れさせられない自分のベストの1本を持っていたりして、一見普通の文房具を使っているようで、それとは全く違う、職人の仕事場になっていたりするので、そういうの、あらためて説明してみると面白いのかもしれません。UVプリンタの現場も、スクリーン印刷の現場も、看板の現場も、それぞれ独自の制作環境をもっています。このシリーズ、凄く深いですね。もっとやった方がいいかも。

バイナリエディタって使ったことありますか?

私が担当したショートセッションで、DTPの勉強会の参加者層にはあまり知られていない、知っていると少しだけ役に立つツールを紹介したいという趣旨で、ニッチでマニアックなところのお話をさせていただきました。

これを切っ掛けにバイナリアンが増殖する……ところまでは行かないと思いますが(笑)、少しでも興味を持っていただければ幸いです。

InDesign・IllustratorからのPDF書き出し 2017

あかつき@おばなさんによるメインセッション Part.1

  • 印刷できるPDFの作りかた・実践編
  • いつも思うけど、自己紹介の宣伝は丁寧にしっかりアピールするよね!
  • デジタルのトンボ(ページサイズ/InDesign・アートボードサイズ/Illustratorと、BleedBox/裁ち落としサイズ)を使うこと
  • 印刷会社から指定・支給されたPDFプリセットを使うこと
  • PDFプリセットを使った書き出し方(InDesign、Illustrator)
  • 配置したPDFの見えないところにあるレジストレーションがプリフライトに引っかかった事例(問題ないのに、印刷会社に差し戻されたり、責任持つからそのままやってってお願いしたり、ツライ)

尾花さんの語りは、要点を押さえていて、堂々とした落ち着きがあって、聞きやすいなと思います。今回は、assauseさん、森脇さんのセッションへの前ふりと、デジタルのトンボ使ってね!という内容でした。

Acrobatのプリフライトはじめの一歩

assauseさんによるメインセッション Part.2

  • Acrobatの最新版事情(ややこし)
  • 旧バージョン終息につき、もう移行が必要ですよ
  • Acrobatって複数バージョン同居できないもんね……
  • 最新版になって、ライブラリにまとめられて項目が行方不明になるかも
  • カスタムプリフライトプロファイルの作り方
    • ほとんど解説されてないので、いじって覚える
  • プリフライトチェック
    • MS書体のフォントが使われているページの確認方法
    • ページサイズのチェック
  • フィックスアップ
    • 2色刷りのCMYKデータから特色へ見た目を変更するワザ
    • ビットマップ画像への一括アンシャープマスク掛け
  • 規格(PDF/Xなど)のチェックと、規格そのものの概説
  • JapanColor2011への対応方法
  • PDFファイルの構造を見る方法

盛りだくさんの内容で、全然時間足りない感じでしたが、ここまで手がかりがあれば、タイトル通り「はじめの一歩」は踏み出せるのではないかと思います。とはいえ、次の一歩は公式でもほぼ説明がされていないので、このあとが大変なんですよねぇ。

assauseさんのセッションやブログ、フォーラム活動の凄さは、常に情報を収集・整理していて、背景を解説したり、ソースを明示したり、端的に解法を示したりできていて、仕事が速く、量に強いところで、これはもう右に出る者はいないと思います。プリフライトの話とか、うってつけですよね。これからもどんどん困難な敵をなぎ倒していって欲しいです(笑)

PDFって編集できるんでしょ?

森脇さんによるメインセッション Part.3

「出力担当によるPDF編集のお話」ということで、今回も貴重なお話を聞かせていただきました。

  • 「PDFは編集できる」とかAdobeなに言ってくれちゃってるの問題
  • 出力用PDFと校正用PDFが別々に作られ使われる問題
  • PDFの連結デモ(壊れるダメパターンと、うまくいくパターン実演)
  • (校正用PDFとして作られた)見開きPDFが印刷用としてきちゃった場合の対処方法実演
  • 文字修正(普通にやってもサブセットだしAcrobatだし上手くいかない)に対応するノウハウ実演(修正部分をレイヤーで重ねる)
  • コツ:Acrobatには極力考えさせない
  • 生データに戻る 生データが無いなら新規と考えて腹をくくる
  • 生データ(元データ)を誰がどう管理するか問題

ここには書き切れませんが、どの言葉も示唆に富んでいて、腑に落ちる。今回も本当に作り込まれていてわかりやすいセッションでした。緊張しいなので練習しないとムリって言ってましたが、情報量に対し適度なペースが保たれていて、いつもすごくクオリティが高いです。知りたいことをズバッと答えてくれるので、本当にためになります。

Adobeのカラーテーマってどうなの?
Illustratorの新機能「カラーテーマ」の使いどころに迫る!

カワココさんによるショートセッションで、カラーテーマについて。

まさに「どうなの?」ってお話で、一刀両断でした(笑)

一応、このあたりはまぁ使える、とフォローしつつ、挙動を紹介しながら、どのへんがどうなのか、というところを掘り下げて下さいました。

今回のセッションテーマは尾花さんからリクエストをいただいて実現したものでしたが、カワココさんは当初から「あれ使えないし!」とか言ってたので、ステージで盛大にdisり始めたところは爆笑ものでした(笑)

源ノ明朝/角ゴシック 言語の指定でどう変わるの?

ものかのさんによるショートセッションで、源ノ明朝/角ゴシックが言語指定によって変化する機能の、Adobeのソフト、Webブラウザでの実装状況のお話でした。

当初予定していたセッション内容は「ブログにみんな書いちゃった」ので、どうせならまだ書いてない「その先のお話をします」ということでした。おかげで凄く面白かったです!

  • サブセットとフルセットがあって、Typekitでの提供状況も変化しつつある
    • フルセット版がデフォルトになる流れ
  • フルセット版は最先端すぎる
    • 言語指定によって、グリフが変化する機能がある
    • 完璧に機能するのはInDesignぐらい
    • Webブラウザもかなりいいセンをいっている
    • Illustratorは挙動がおかしい(かわいそうな子)
  • InDesign、Illustrator、PC用ブラウザでの挙動のデモ
  • AtomでHTMLを編集してプレビューするという、DTP系勉強会では珍しい光景がみられた
  • ものかのさんの愛に溢れた言葉に、たいへんなごむ

おつかれさまでした

今回は(私は登壇だけですが)スタッフ側にまわって準備の様子からみていましたが、本当にみなさん、この日のために懸命に準備を重ねてきているし、一致協力して頑張っているの、あらためてホント有り難いなと思いました。Twitterのタイムラインみてると、あの猛者達が、順次「緊張してきた」って言ってるんですよ、この真剣勝負のライブ感たまらないですよね。尊い。

次回は10月に自動化&スクリプトを中心にやるみたいです。楽しみ!

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