DTPの勉強会 第23回に参加してきました

DTPの勉強会(東京) 第23回、参加して参りました。

通算31回目の30回突破記念ということで、スタッフオンリーのショートセッション大会でしたが、これ面白いですね。雑誌のように、いろいろな単発のテーマを少しずつ、それぞれに掘り下げる感じで、普段自分一人で追い切れていない沢山の情報を一度に取り入れることができて大満足でした。

簡単に感想を述べつつ、あわせて考えたことなど、自分用メモとして記録しておこうと思います。(特に有用なことは書いていませんのであしからずご了承ください……)

地道にスゴイ! Photoshop Elements

一番最初は樋口さんのセッション。CCユーザーはあまり触れることのない、Photoshop Elements 15 を紹介して下さいました。

実機デモがなかなか上手くいきませんでしたが、実際に操作している画面を見ながらElementsの今(Version 15)を知ることができたのが面白かったです。

  • Photoshopの最新機能が取り込まれている実力派
  • 地道にバージョンアップを重ねて、改良され続けている
  • 買い切りできるパッケージ販売が取っつきやすい
  • 写真・画像管理のOrganizerから必要な編集機能を呼び出す操作感がわかりやすい
  • Photoshopの難しい操作を代行してくれる「ガイド付き編集機能」が強力
  • 最初からいろいろ素材が提供されていて、すぐに使える

樋口さん執筆の「できるPhotoshop Elements 15」もあわせて紹介いただきました。これ、わからないことを質問できる電話サポートがついててスゴイです。ソフトと一緒に買うべき。

Photoshop Elementsは、想像以上にできるヤツでした。これ、ちゃんと覚えて、導入を手助けできるようにしておいた方がいいなぁ。

あの字流・EULAの読み解き方

2番手はassauseさん。またの名をあの字調味料。AdobeフォーラムのレジェンドにしてYahoo!知恵袋のカテゴリーマスターと、活動の幅を広げつつ、超人的なペースを維持し続けている、すごいお方です。

今回のお話をざっくり要約すると……「何が許諾されていて、何が禁止されているのか」だけでも読みましょう。実例で見てみますと、アプリケーションとかフォントとかAdobeとか……。口頭、文面、契約書で優先は? サーバとクライアントってどう解釈? 守らなかったら? という内容。

勉強会の参加者はほとんどが商業利用に相当するユーザーということもあり、このへんは使っちゃダメってことになってるのね……というあたりから、このへんを読めばいいのね、というあたりまで、最低限おさえておきたい情報と読み方を学べる、密度の濃いセッションでした。

ところでこのセッション、具体的なEULAの内容に目がいきがちですが、着目すべきは「あの字流」そのものではないかと思います。一次情報を収集し、重要な部分を整理、理解しやすいアウトプットに短時間でまとめるこの手際のスゴイこと……。

こういう「体現している人」に会えるというのは、ホント、勉強会の醍醐味だと思います。

PDF共有レビューのはじめかた

休憩を挟んで、3番手はchalcedonyさん。500ページ級の複数人による校正作業を実例として、PDF共有レビューのはじめかたを紹介して下さいました。

従来のPDF校正のワークフローでは、容量の大きなPDFファイルが校正する人数分複製され、行って戻ってを繰り返し、トラフィックの膨張、ファイルの増殖とそれによる新旧の上書き・見落としによるミスの防止、校正者間の作業の重複や矛盾を解決する手段がなかった。PDF共有レビューを用いると、注釈(校正指示・返答)のみをリアルタイムで共有することができ、スムーズに校正のやりとりが可能になる。という内容でした。

早口でしたが言葉は聞き取りやすく、スライドに仕込まれた笑いのポイントはもとより、語りの端々でぼそっとつぶやく言葉の一つ一つが切れ味抜群でして、終始、共感と笑いに満ちた楽しいセッションでした。

PDF共有レビュー、けっこうスジの良い仕組みですね。こういうの大好物です。文字組みする機会がないのでなかなか出番がなさそうだけど、いつでも準備OKにしておくために、一度サーバ立ててやってみようと思います。私は仕組みの導入を周囲に働きかけていくのも大好きなので、ここは苦労は厭いません。

キーボードを使い倒す!? Photoshopだけじゃないキー操作ツールの紹介

4番手はやもさん。ショートセッションならではの作業環境の改善をテーマに、Keyboard Maestro(キーボードマエストロ)というキー操作ツールを中心に便利ネタを多数紹介して下さいました。

今回、Windowsで同等のことができるツールを紹介するところまでは検証が間に合わなかったということで、なんとMac用のみのセッション! 正規表現とかAppleScriptとかJavaScriptとか、BridgeとかMarkDownとか、痒いところに手が届く系の話が盛りだくさんです。軽妙な語りで聞き入っておりましたが、終わってみると非常に濃い内容でした。

キーボードショートカットを追加・変更する

OS標準のショートカット設定はメニューの文字を正確に設定する必要があったり、設定内容を保存して復元したり共有したりするのが不便なので、Keyboard Maestroで設定するのがオススメとのこと。設定をDropboxに保存して共有できるほか、マシンを識別して、このマシンでは有効、こちらでは無効、などの場合分けも可能。特殊なキーコンビネーション(Command + QQ のような二度押しなど)も設定できる。これだけでも十分導入する価値がありますね。

テキストを正規表現で操作

セッションでは「〜のコピー」を日付に置き換える実例を紹介していましたが、この手の正規表現で操作するっていうのはもの凄く応用範囲が広いので、めちゃくちゃ便利です。

ポイントは、

対象
選択しているテキスト、クリップボードなど、状況に応じて対象を直接指定できる
トリガー
ショートカットキーでアプリケーションを問わずいつでも呼び出せる
アクション
正規表現置換などほとんどのことがGUIで設定できる他、スクリプトも使える

テキストの正規表現を使った置換は、たとえばPerlでスクリプトを書いて処理したりするわけですが、ブラウザからひっぱってきたり、Excelからひっぱってきたテキストは、大抵は一度ファイルに保存して、それを食わせてやることになります。出来上がったファイルを開いて、中身を利用するわけですが、それも一つの作業としてやらなければならなかったりします。

Keyboard Maestroの場合、GUIで操作している最中に、今選んでいるテキストにキーボードショートカットキーで処理を呼び出して、その場でペーストして置換したり、クリップボードの中のテキストに処理を加えたりできるので、ファイルとかコマンドを経由せずに実行できちゃうんですね。

コマンドラインだけで完結している場合は、findして、grepして、sortして、uniqして、などの処理をパイプで流して一気に実行できたりしますが、それをGUIでやるとKeyboard Maestroのようになるんだな、と凄く感心・納得した次第です。

Finderで選択しているフォルダをBridgeで開く

こういうの、強烈に便利です。さっきPerlの話をしましたが、要するにグルー言語の一種なんですね。コンポーネント同士を結びつけるのにうってつけです。

このデータ、どうRIPしてる?

休憩を挟んで、5番手は森脇さん。出力の現場では何が起きているのか、あまり知る機会のない貴重なお話をきかせていただける貴重なセッションです。今回は特に、実例を挙げて、どうRIPしているか、具体的なお話を聞かせて下さいました。

まず、RIPとは何かのおさらいからスタート。なんというか、簡潔で洗練された、実にわかりやすい説明でした。確かに、RIPの本当に大事な機能は、分版と、画像化&網点化ですよね……。あまりに当を得た説明で、聞きながら、軽く衝撃を受けました。

  • ページ物をIllustratorで…?
  • Illustratorのアートボードを仕上がりにして
  • 色数が合ってない

私の業務の中心は出力に近い領域なので、森脇さんから「私はこうしています、こう考えています」というお話を聞けると非常に安心すると共に、細かな部分が非常に参考になります。

  • 私はスポットカラーの黒いポッチをハナクソと呼んでいます
  • スウォッチライブラリーはカラーパレットではありません
  • APPEのRIPはAcrobatと同じ結果になることを目指しているので、Acrobatで確認しましょう
  • RIPの自動スミノセ、アプリケーションの白オーバープリント解除は意図しない結果になることも。作る側が理解して指定し、ノセイキでいこうよ!

データ上のトンボ、要らないんじゃ?

このテーマ、確かに私もそう思ってきたし、表紙などで背幅など折りの位置を指定するとき以外は付けなかったりしていましたが、付けるメリットは確かにあるので、今後は付ける運用に変えようかと思っています。

  • 入稿・RIPするだけでなく、確認の為に手元のプリンター等で出力見本を出力するときに、トンボが一緒に印刷されるのでわかりやすい
  • 折りの位置指定など、意図がある部分を伝える為の情報として明確になる

エクストラセッション:AI CC 2017の特色名問題

こちらの話。

日本語など、UTF-8で2バイト以上の表現になるような特色名をつけるとヤバイよ、というホットな話題について、注意喚起の解説がありました。

Re:Bridge!

6番手はあかつきさん。エクストラセッションに時間を割いた分、時間が短くなっていますが、一気にBridgeへの愛を語ってくれました。最近のBridge事情などなど。

  • 最近はアップデートされてる
  • ムービーのオリジナルファイルが丸ごとコピーされたりしてキャッシュクリアで消えないから、ディスク圧迫してるかもしれないので注意&消しましょう
  • 初期設定のワークスペースを変更して、サムネイルをもっと大きく表示しよう!
  • 3ペインの両端を必要に応じてたたみ、使いやすいレイアウトにしよう!
  • 複数画像の同時Raw補正とか便利
  • サムネイルをまとめて生成させる方法
  • コンタクトシート等の出力モジュールの入手の仕方

私もあまりBridgeは活用できていないので、Keyboard Maestroと組み合わせて、もう少し利用する機会を増やしてみようかなと思います。

DTPな忘年会・2016

キムチ鍋、辛すぎ!という声がある一方、特に辛くは思わないという声もあり。私は全然平気というか、たいへんおいしくいただきましたヨ。ご馳走様でした!

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